パワハラにならない叱り方とは

福岡県糟屋郡宇美町の「かなた社会保険労務士事務所」代表の田中幸代です

本日は「やってはいけない叱り方」15のフレーズをお伝えしたいと思います。
部下などの育成のために「叱る」という行為は必要な時ももちろんあるかと思いますが、「叱り方のコツ」を掴みましょう。
ですが、そこで一歩間違えてしまうと、パワハラなどのハラスメントに捉えられることも多いので、ぜひチェックしてみてください!

①「君はどうしてこんなミスをしたんだ」
人物を主語にする→NG

②「(この結果に対して)どう責任をとるんだ」
責任を追及する→プレッシャーをかけすぎている

③「もっとやる気を出せ。根性が足りないぞ」
精神論で叱る→今は体育会系のような精神論は通用しません

④「やっぱり君はダメだな」
悪いレッテルを貼る(できないと決めつける)→言われた側からすると、モチベーションがものすごく下がります

⑤「こんな簡単なこともできないのか」
上から目線で叱る→もちろん上司としては立場は上ですが、叱る時は対等な立場として冷静に伝えましょう

⑥「こんな調子だったら昇格できないぞ」
人事や評価を引き合いに叱る→言われた側からすると、モチベーションがものすごく下がります

⑦「社長が〇〇と言っていたぞ」
自分の上役の言葉として叱る→自分じゃなく社長が言っていた、ということにして叱るのはNGです

⑧「バカヤロー!何をやっているんだ」
怒りの感情をぶつける→パワハラと捉えられがちです。叱る時には「怒り」の感情は捨ててください

⑨「同期の〇〇君を見習え」
他人と比較する→言われた側からすると、「あぁ…自分はこの仕事向いていないのかな」などと考えてしまい、離職に繋がる可能性があります

⑩「このぐらいなら俺は新人のころからできていたぞ」
自分と比較する→⑨でもありましたが、他人と比較するのはやめましょう。言われた側からすると、自尊心が低くなってしまいます

⑪「これだからゆとりは甘いって言われるんだよ」
(性別・世代・学歴・雇用形態・血液型など)属性を否定する→これは変えられないものです。そこを突いて叱るのはやめましょう

⑫「君は、この仕事に不向きなんじゃないか」
適性を否定する→このように言われたら、言われた側からすると「そっか、向いていないんだ」と捉えてしまい、離職に繋がる可能性が高まります

⑬「そういえば、去年君は〇〇をしたな」
過去を蒸し返して叱る→ネチネチしつこい叱り方はやめましょう。過去は過去、その当時に叱って終わったことです

⑭「こんな調子では、もう俺には面倒見きれないぞ」
見捨てることを匂わせる→辞めさせられるんじゃないか、と捉えてしまう可能性が非常に高まります。結果、自ら退職するケースが多いです

⑮「君は、部のお荷物になっているぞ」
存在を否定する→「自分」というものを否定され、追い詰められ、結果、メンタル不調(うつ病など)などに繋がる可能性があります。

いかがでしたでしょうか?
みなさん、このような叱り方をしていないか、今一度ご確認ください。
まずは、「叱る」ことで、存在や人格を否定しないこと、他人と比較しないこと、怒りの感情が出たまま叱らないこと(一旦落ち着いて冷静に叱りましょう)、を気をつけていただければ、と思います。

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TanakaSachiyo
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